たかじんさんの禁断のヘッドフォンアンプの音がよいらしい。このヘッドフォンアンプは
昨年のステレオ誌8月号に紹介されています。
このアンプの原点はテクニクスのクラスAAアンプと管球カソードフォロアを組み合わせた
HyCAAとして頒布された基板です。この回路から管球部分を除き、テクニクスのクラス
AA回路部分だけをヘッドフォンアンプとして採用したものです。クラスAA回路は
1980年代にテクニクスが発明し製品としてリリースされていました。
回路の要点は2つのオペアンプで電圧増幅と電流増幅を行い、電流増幅にはホイート
ストンブリッジ回路を応用したものです。メリットは疑似A級を行う以外にカタログなどで
詳細に述べられていません。メーカーやマニアが追試されていたようですが不思議なことに
テクにクスが採用したブリッジ回路の抵抗値以外ではうまく動作しないということらしい。
この抵抗値を採用した回路はかなり解像度がい音で追試された方はほぼ全員がすばらしい
評価をされています。
そんな記事を読み、たかじんさんから頒布されている基板を入手しました。

タカジン禁断アンプ1

回路はこんな感じです。ちょっと見にくいです。上下で2チャンネルとなります。

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基板は大変小さなもにです。42ミリ×78ミリです。
この基板をオペアンプボルテージフォロア基板の代わりにプリアンプに組み込みました。
抵抗などはオリジナル通りですが、プリアンプにするために送り出し抵抗を33Ωから120Ωに
変更しました。安定度が増すためです。
プリアンプとしては リレー式入力切替→リレー式抵抗切替ボリューム→クラスAAアンプ
となっています。アンプのゲインは約2.5倍です。

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中央上の白い基板です。リレー式抵抗切替式ボリュームの後に入れ、RCA出力として
います。電源電圧は±6Vに設定してあります。±12Vまで動作するようですが、高電圧
ですと動作がやや不安定になるので6Vにしてあります。

音ですが・・・・ワンランクいや相当よいランクです。ある方のブログでのコメント
に”鳥肌が立った”という表現があります。少し大げさかなと思いますが、いきなり
出てくる音の印象としては驚くほど・・・という感じです。
いろいろな方のコメントでは電圧増幅と電流増幅の2ヶのオペアンプによって安定度と
音質が変わるようです。今回は手持ちのMUSES8920とMUSES8820を使いました。
今後はオペアンプ探しをする必要がありそうです。

前回、6J1管球式プリアンプを試しましたがこのアンプには負けたようで不採用とします。
このヘッドフォンアンプを採用することにします。
今まで少し不満だった低音の押し出しや音の濃厚さがかなり解消された気がしています。
いろいろな音楽を聴いてみて最終結論としたいと思っています。

テクニクスのクラスAA回路は特許があると思いますが特許切れになっていますので
この回路を再評価したタカジンさんはテクニクスに敬意を表して”禁断のヘッドフォン
アンプ”という名称を採用していると思われます。