マイペースのblog

オーディオ、珈琲、旅行を中心とした話題です。 皆さんのご意見をお待ちしています。

GaN-FETを搭載したレギュレーターを製作しましたのでSDプレーヤーとDACに使って
みます。

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この小さな基板を整流ダイオード、平滑ケミコンを搭載した基板に応用します。

SDプレーヤーは電源用に5Vを供給します。HMDI送信基板には、3.3VのLT3042
基板を使います。GaNレギュレーターには基準電圧用にオンセミの3Wタイプのツェナー
ダイオードを使っていますが、2.7Vがないために手持ちのLT3042基板にしてあります。
オンセミの3Wタイプのツェナーダイオードは”改造が趣味”というサイトで紹介された
お宝のツェナーということで何人かの方が追試をされて評価が高いダイオードです。

DACはAK-4499EQを2ヶ使ったデュアルモノラルタイプですので、デジタル用とアナログ用
の電源に合計4ヶのGaNレギュレーターを使います。なおSDプレーヤー、DACとも上流の
整流用のダイオードにはInfenionのSiC-SBDの第6世代を奮発して使いました。

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中央の緑の2枚の基板が置き換えたGaNレギュレーターです。

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拡大するとこんな感じです。

発熱に注意しながら試運転を兼ねて音楽を聴いています。
再生する音楽の解像度が上がった気がします。夜の静かな時間に音楽を聴くと、小音量でも
これまで聞き取りずらかった楽器の音が再現されボーカルが一層心地よい感じで再生され
ます。レベルが一段階上がったような気が・・・・
またプリアンプの禁断のクラスAAアンプにも搭載したらどうなるか、あるいはDACの前段
であるDAI基板にはTCOXのクロックが搭載されているので、この電源を変えたらどうなるか
など応用範囲を広げることが楽しみになってきました。
ただしレギュレーターの熱特性を含めた安定性を考慮に入れてゆっくりと改造したいと
思っています。

何かおもしろそうな話題がないか他の方のブログを読んでいましたら、新しい半導体の
素材としてGaNがあります。少し前にSiCが新しい素材として話題があり、ダイオードや
FETとして提供されており、ハイスピードな特性だそうです。このSiCを上回る素材として
GaNが研究開発されています。スマホの充電器に応用されていますが今後の応用が期待
されています。しかし欠点として熱に弱いらしく壊れやすくまだ発展途上という段階な
ようです。
そんな状況ですがGaN-FETがリリースされており、少数ですがこのFETを使ったアンプや
レギュレーターを作られている方がいます。電子工作実験室というブログを拝見して
いると三端子レギュレーターとして試作実験を行い音のよさそうなレギュレーターとして
完成されています。しかも基板を頒布してくれそうなので、メールにて問い合わせると
まだ在庫があるということで6枚ほど譲って頂きました。ブログには回路図と部品表が
あり製作するには大変参考になります。

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回路はこんな感じです。D1、D2、D3のツェナーダイオードによって出力電圧を決めます。
またR2の抵抗によってツェナーダイオードの電圧を微調整できるそうです、ただし
この抵抗によってダイオードに流れる電流を決めるので音質との兼ね合いがあり難しい
選定となります。30~60mAが推奨値ですが大きくなると発熱があり悩ましいところです。

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製作した3端子レギュレーター基板で大きさは21ミリ×31ミリです。
右上の四角い素子がGaN-FETです。熱に弱いので裏側からハンダ付けして基板と溶着させ
放熱させる工夫をしています。

やなさんの3端子レギュレーターを使った電源基板がありますのでこれに搭載して
SDカードプレーヤーかAK4499DACあるいは禁断のクラスAAヘッドフォンアンプに応用して
みようかと思っています。
さてどうなりますか、楽しみです。

たかじんさんの禁断のヘッドフォンアンプの音がよいらしい。このヘッドフォンアンプは
昨年のステレオ誌8月号に紹介されています。
このアンプの原点はテクニクスのクラスAAアンプと管球カソードフォロアを組み合わせた
HyCAAとして頒布された基板です。この回路から管球部分を除き、テクニクスのクラス
AA回路部分だけをヘッドフォンアンプとして採用したものです。クラスAA回路は
1980年代にテクニクスが発明し製品としてリリースされていました。
回路の要点は2つのオペアンプで電圧増幅と電流増幅を行い、電流増幅にはホイート
ストンブリッジ回路を応用したものです。メリットは疑似A級を行う以外にカタログなどで
詳細に述べられていません。メーカーやマニアが追試されていたようですが不思議なことに
テクにクスが採用したブリッジ回路の抵抗値以外ではうまく動作しないということらしい。
この抵抗値を採用した回路はかなり解像度がい音で追試された方はほぼ全員がすばらしい
評価をされています。
そんな記事を読み、たかじんさんから頒布されている基板を入手しました。

タカジン禁断アンプ1

回路はこんな感じです。ちょっと見にくいです。上下で2チャンネルとなります。

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基板は大変小さなもにです。42ミリ×78ミリです。
この基板をオペアンプボルテージフォロア基板の代わりにプリアンプに組み込みました。
抵抗などはオリジナル通りですが、プリアンプにするために送り出し抵抗を33Ωから120Ωに
変更しました。安定度が増すためです。
プリアンプとしては リレー式入力切替→リレー式抵抗切替ボリューム→クラスAAアンプ
となっています。アンプのゲインは約2.5倍です。

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中央上の白い基板です。リレー式抵抗切替式ボリュームの後に入れ、RCA出力として
います。電源電圧は±6Vに設定してあります。±12Vまで動作するようですが、高電圧
ですと動作がやや不安定になるので6Vにしてあります。

音ですが・・・・ワンランクいや相当よいランクです。ある方のブログでのコメント
に”鳥肌が立った”という表現があります。少し大げさかなと思いますが、いきなり
出てくる音の印象としては驚くほど・・・という感じです。
いろいろな方のコメントでは電圧増幅と電流増幅の2ヶのオペアンプによって安定度と
音質が変わるようです。今回は手持ちのMUSES8920とMUSES8820を使いました。
今後はオペアンプ探しをする必要がありそうです。

前回、6J1管球式プリアンプを試しましたがこのアンプには負けたようで不採用とします。
このヘッドフォンアンプを採用することにします。
今まで少し不満だった低音の押し出しや音の濃厚さがかなり解消された気がしています。
いろいろな音楽を聴いてみて最終結論としたいと思っています。

テクニクスのクラスAA回路は特許があると思いますが特許切れになっていますので
この回路を再評価したタカジンさんはテクニクスに敬意を表して”禁断のヘッドフォン
アンプ”という名称を採用していると思われます。

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