マイペースのblog

オーディオ、珈琲、旅行を中心とした話題です。 皆さんのご意見をお待ちしています。

2020年05月

LM3886を使って4パラレルアンプを作りました。とりあえず合板の上で仮組を行い
後日シャーシに入れる予定でした。購入したシャーシがすばらしものでしたので
アレキサンダー型アンプに転用してしまいました。

そこでアレキサンダー型アンプに使っていたタカチのシャーシに組み込みました。

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仮組ではこんな状態でした。

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こんな感じになりました。
仮組と同じ400VAのトロイダルトランスを使い、安定化電源でなく47000μF/80Vの
コンデンサーを4ケ使った電源としました。電圧は±30Vです。

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トロイダルトランスのインラッシュカレント防止のために10Ω10Wのセメント抵抗を
ダイオードとコンデンサー間に入れてリレーユニットで3秒後に短絡しています。
念のためオムロンリレーは2接点タイプをパラレルで使っています。

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シャーシ内部には余裕があり、LM3886はあと4ケ増設ができます。

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システムに組み込んで視聴してみます。新設したパラメトリックイコライザーの
効果もありしっかりとした低音がでています。全体的に刺激のない音に仕上がって
います。たぶん大きな電源コンデンサーのおかげではないかと・・・・。

メインのアレキサンダー型アンプと比較してしまうと・・・・1ランク下かな?
というのは解像度とか細かいニュアンスの表現が足りない気がします。
しかしながらメインのアンプとして使えるしっかりとした音であることには
間違えありません。サブと音の基準アンプとしてキープすることにします。

私のシステムでは5インチフルレンジスピーカーのため、音のまとまりはありますが
どうしても低音が弱いのはいたしかたがないと思っていました。
女性ボーカルが中心ですのでボーカルが生々しく聴こえることを第一優先にしています。

2年ほど前にオフ会つながりの方がYL音響の5ウェイシステムでdbxのデジタルチャンネル
デバイダーを使って低音の増強をはかり、30Hzからほぼフラットな特性の音を聴かせて
いただき感動したことが忘れられません。この方はステレオ誌でもその紹介をされて
います。

昨年、基板を頒布しているお気楽オーディオキット館の談話室でPCM5142というデジタル
チャンネルデバイダー用ICを使ってパラメトリックイコライザーができないかという意見
がありました。
私も賛同して”知り合いがdbxのデジタルチャンネルデバイダーをパラメトリックイコラ
イザーのような使い方をしてすごい音をだしているので是非開発して下さい”という意見
を書きました。その甲斐があり、本年1月にリリースされました。

この基板はPCM5142を使ってパラメトリックイコライザーとグラフィックイコライザー
を実現するという素晴らしいものです。早速頒布していただき組み立てました。
入力はSPDIF同軸とI2Sの両方で、出力もSPDIF同軸とI2Sの両方です。
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基板はこんな感じです。大きさは145ミリ×102ミリのコンパクトな基板です。
左中央がPCM5142で中央やや上がDAIのPCM9211です。ここにグラフィック液晶
表示がつきます。
右の白いプッシュスイッチとロータリーエンコーダーで各種パラメーターを設定します。

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合板の上で仮組をします。電源はDC5Vのみです。
入出力はHDMIの受信基板と送信基板でSDカードプレーヤーとDACをつなぎます。

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パラメトリックイコライザーは7バンドで中央周波数、ゲイン、Q値を設定できます。
パラメトリックイコライザーは狭い周波数帯や幅広い周波数帯が設定でき、Q値に
によって中央値付近をシャープあるいはブロードに設定できます。

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グラフィックイコライザーは24分割された周波数帯のゲインとQ値を設定できます。

パラメトリックイコライザーとグラフィックイコライザーが共用できる基板あるいは
製品はみかけません。最近アキュフェーズから68バンドのグラフィックイコライザーが
発売されましたが超高額で手が出ません(笑

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試運転ですがSDカードプレーヤー⇒パラメトリックイコライザー⇒R-2R_DACを
HDMIケーブルにてI2S接続をしました。
低音が少し弱かったので80Hz以下を少しゲインを上げてみました。
今まで少し物足りなかった低音が心地よくでます。実のところこの5インチフルレンジ
では限界があるので何かよいスピーカーはないかと思案していました。
このスピーカーでバックロードホーンにしたらどうなるか、低音スピーカーを加えて
3Dはどうなのかなど・・・・・

完成してまもなくですがポテンシャルを感じます。
ただしパラメーターの設定での使い勝手が少々・・・煩雑です(笑
もう少し音を聴いてから単独シャーシに入れるか、DACと組み合わせたシャーシに
するか悩んでいます。
お気楽オーディオキット館さんには感謝ですm(_ _)m

LM3886_4パラレルアンプ用にシャーシを購入しました。外観はFMアコースティックス風
でありオールアルミ製の強固なものです。

そこで方針を変更してアレキサンダー型アンプをこのシャーシに組み込んでみました。
アレキサンダー型アンプはこれまで製作したアンプで最も音がよく電気的に安定した
アンプです。また昨年末には使っているオペアンプをMUSES03からやなさんの金田式
ディスクリートオペアンプに変更し長く使って行こうと思っています。

今回のシャーシ組込にあたり、今までの集大成としてまとめてみました。
ポイントは
1.トランスはトロイダルトランスを使用すること。容量は少し大きめの500VA。
2.整流ダイオードはプラス、マイナス側をそれぞれ独立させる。
3.フィルターコンデンサーは可能な限り大容量とする。今回はプラス、マイナス側
  とも約120000μFとしました。(47000×2+4700×5です)
4.電源入りの際に発生するインラシュカレントを10W15Ωの抵抗で抑え、約5秒後
  にリレーで短絡させます。
5.電源は安定化電源として低インピーダンスでローノイズとします。
6.アンプ基板とスピーカー保護ミューティング基板を左右別として近接した配置し
  ミューティングには低抵抗のMOS-FETリレーを使います。
7.全体のレイアウトを左右対称形として重量バランス、熱バランスを考慮した配置
  にしました。

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正面からです。左下に裏印刷されたアクリルプレートは後日LED照明で見える
ようにします。

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上から見るとこんな感じです。少し狭いのでパーツの配置と配線に苦労しました。
安定化電源の出力は基板の左右に配置されているのでアンプ基板に最短で配線する
ことができました。

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入力配線は基板の上側、スピーカー配線は下側になります。
中央にある安定化電源基板の下に、インラッシュカレント防止用のリレーユニットが
あります。

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中央が金田式ディスクリートオペアンプです。出力オフセット電圧を半固定抵抗で
ゼロに調整することができます。DCサーボ用のオペアンプは付けておきます。

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ラックの中央に配置しました。その上がトランス式アッテネーターです。
右にSDカードプレーヤーとDACがR-2RタイプとAK4499タイプの2台あります。

今回のアンプは重量が約18キロと大変重くなりましたがシャーシがしっかりしている
ので変形などの心配はありません。またアイドリング電流は300mA 流しています。
放熱器が大きいので半日後でも少し暖かい程度です。以前のタカチOSシリーズでは
触れないくらい温度になっていました。
ほとんどの部品はM3のタップを立てて固定しています。穴あけとタップ加工は60か所
となりミスのないように新しいドリルビットを使って穴あけをしました。電気ドリルだけ
で頑張りました。精度もまあまあ、でももう二度と穴あけはしたくない(大笑

音ですがしっかりしたシャーシにまとめ、改めていろいろな音楽を楽しんでいます。
低音の押だし、澄みきった高音がバランスよく出ています。
小音量派ですが大音量でも崩れない気がします。これでメインアンプは完成とします。

でも本家のFMアコースティックスの音には、まだ足元にも及ばないきがしています
が・・・

当初、作りかけたLM3886_4パラアンプもそのままという訳いは行きませんので
余ったタカチのOSシリーズシャーシに組み込む予定です。

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