マイペースのblog

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2012年12月

プリアンプ、メインアンプとも窪田式反転増幅回路を採用している。
この回路は窪田先生が長年苦労を重ねて完成した回路である。MJ誌では2004年2月号
に紹介されている。誰でも作り易くて高性能な特性が得られることを追及してきたそうである。
キット化の話がたくさんあったそうだがアマチュアが部品を集めて作ることを目的として
いたので断ったそうである。
 
記事を読んでみると初段のFETには多く電流を流した方がよいがカスコード接続されている
トランジスターは少ない電流の方がSNがよいらしい。その結果トランジスターを2ケ並列
にしたそうである。
初段の電流はプリアンプで2mA、メインアンプで3mAに設定されている。そこでプリ
アンプを3mAに変更してみた。
 
イメージ 1
 
 
 これはプリアンプの回路図である。
VR1で初段電流i1と2段目電流i2を調整する。VR3で出力段の電流を調整する。
VR2は出力電圧のゼロ調整をする。
そこで発熱と動作安定性に注意しながら少し電流を多く流してみた。
 i1を2mA→3mA、 i2を4.5mA→7mA、 i3を10mA→15mA
 
音質であるが高音の伸びはそのまま低音の押し出しが強くなった。
プリアンプも音質に与える寄与が大きいことを改めて感じた。
 
メインアンプも動作電流を変更してみたい気もするが、使ったFETの2SK389BLランク
の動作点は2~4mAくらいが最適なので現在設定されている3mAのままにしておく。
 
音質向上をいろいろチャレンジしてきたが最後は前から気になっていた半固定抵抗の固定
抵抗化である。ボリュームの音質や固定抵抗の音質はいろいろと議論があるが、半固定抵抗
もわずかしかない。しかし摺動部があり前から気になっていた。もちろん調整するために
必要であるので固定化は難しい。今考えているのは、しばらくこの状態で使い動作電流を
変更しなくてもよければVR1、VR3を固定抵抗に置き換えゼロ調整のVR2は固定抵抗と
半固定抵抗の並列接続を考えている。
最近、ソウルノートのフラグシッププリアンプが発売されたが半固定抵抗を使っていない
そうである。
 
半固定抵抗を固定抵抗に置き換えるのはもう少し使い夏場に近くなって調整した動作電流
をみきわめてからにしようと思っている。
 

以前より気になっていたことがあった。金田アンプに使われているSEコンデンサーである。
イコライザーや位相補正に使うpFの小さい容量のコンデンサーである。金田さんが音が
良いと推奨しているが価格が・・・・高い。いや、非常に高い。5pFでランチが2日も
食べられる(笑
私を含めてほとんどの方がディップマイカコンデンサーを使われていると思う。
でも、気になっていた。
 
ネットで調べてみると
「SEコンデンサなんて都市伝説でした、、という結果が欲しかったがかなりいい、
これはww ・・・・・・・
・・・・きめ細かさはそのままに、一気にホール感?が広がった。すげえええ!」
などたくさんの驚きの声があった。
 
いくつかのブログを読んでいいると、W通商のサイトでクリックしてしまった(笑
「しまった」と思ったが、一度は聴いてみたかった。そして愚かだったと嘆くこと
を予想していた。勉強代か・・・・・
 
そしてSEコンデンサーは届いた。開封すると7ミリ角の黒い部品が袋に入っていた。
そして交換。慎重に半田吸引器でディップマイカを取り外してSEコンデンサーをつけた。
プリアンプとメインアンプ、かなり時間がかかった。
代えたのはNFB抵抗とパラに入っている周波数特性を調整するコンデンサーと2段目の
トランジスターの位相補正コンデンサーである。容量は5pFと10pF。
 
こんなもので音が変わるかと言う本音と、これだけの投資をしたのだから変わってほしい
という願望が交錯。音がでた瞬間。。。。。。すばらしい、唖然。 久々の感動。
冷静に変化を記せば、ひずみが少なくなり音が澄んで見通しがよくなったという感じである。
ダイナミックレンジも大きくなったように聴こえる。具体的にはギターやピアノの余韻が
きれいになった。そして左右のスピーカーのセパレーションがよくなりボーカルの定位も
よくなった。
しかしブラッシーボとマインドコントロールということもあるのでしばらくこのまま聴いて
みることにする。
 
イメージ 1
これ1つでランチ2食分とは。こんな無駄使いは信じられませんね(笑
 
イメージ 2
 取り外したディップマイカコンデンサーが寂しそうである。
 
もう一つやってみたい改造があるがしばらくは様子をみることにする。
 

振動がアンプの音質によくない影響を与えていると言われている。古くは故長岡鉄男さん
がアンプの上に鉛ブロックを置くと音質が向上すると言われ鉛ブロックブームになった
記憶がある。
 
サンスイがフラグシッププリアンプC2301を開発するにあたりコンセプトの中にも
振動対策が含まれていたと開発の一員であったイシノラボのオーナーが言っておられる。
そのコンセプトの一部を紹介すると
1)B−2301と組みあわせて最高のパーフォーマンスを発揮すること。
2)それには、パワーアンプとはバランス伝送であり、プリアンプもバランス増幅とする。
3)CDが今後主流になるであろうが、アナログ・レコード再生において、最高レベルの
  内容としたい。フォノEQアンプは最高級レベルのダイアモンド差動回路を採用する。
4)ライン入力対応はバランス入力、出力対応としてラインアンプも最高級ダイアモンド
  差動回路を採用する。
5)全体の構造は充分強度の取れたものとし、振動対策をおこなう。
6)電源部は強力で、当然、L/R別電源方式を採用する。
7)切換スイッチは最適なところで切り替えるべきで、その頃開発されたアルプスの
  リモートロータリースイッチを採用する
8)さらに思い切った機能として、プリアンプのラインアンプをジャンプして出力すること
  も可能とした。ジャンプしたほうが好ましいサウンドが出るとしたら、このC−2301
  の存在価値はなくなるものであった。
  これは異論も出たが、ジャンプしたサウンドはピュアなものではあるが、サウンドの
  重心が上つき傾向になることは長年の経験で認識していたので、心配せず進行させた。
9)採用する部品は極力最高級グレードにする。この採用には、部品開発者でもあった
  オーディオ評論家の金子英男さんのアドバイスも取り入れることに決めていた。
 
すべての項目でなるほどと思われる。
電源の重要性、振動対策、部品の重要性などはアンプを自作する上で参考にすべきと思って
いる。
 
私のアンプはタカチのOSシリーズのシャーシを使っている。比較的がっちりしているので
特別な振動対策は行っていない。
今回、プリアンプはトランスの下に1ミリ厚の防振ゴムを敷いた。
メインアンプはサブシャーシごと1ミリ厚の防振ゴムで本体シャーシへの振動を防いだ。
 
イメージ 1
振動防止はトランスの大きさに切り、ネジの貫通穴を開けた。
 
イメージ 2
上部のトランスの下に敷いた。
 
イメージ 3
サブシャーシの上下に防振ゴムを敷いた。
 
さらにネジはすべて平ワッシャーとスプリングワッシャーを入れた。長期使用でネジが
ゆるまないためである。
 
その効果だが。。。。いくらかSNがよくなった気がする(笑
もともと振動には強いシャーシ構造かもしれない。

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