マイペースのblog

オーディオ、珈琲、旅行を中心とした話題です。 皆さんのご意見をお待ちしています。

今年に入り何かと多忙でオーディオは進んでいませんでした。マルチアンプの検討をする
前に、スピーカー内部の配線を変更しました。オリジナルはデンマークのJantzen Audio
から供給されたSBA-761セットに添付されていた配線材でAWG16の銀メッキ線でした。
少し細い気がしたので、ゾノトーンMISTER SP-1700にしました。この線材は最近発売
された評価の高い線材で、価格もそれなりでしたので採用してみました。

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左がオリジナルでAWG16、右がゾノトーンSP-1700で太さは1.55スケです。

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ネットワーク周りです。

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この際に裏側のスピーカーターミナルを3ウェイマルチ用に増設しました。
配線はネットワークのままで下段のターミナルから信号を供給します。

まだ2時間ほどの視聴ですが、低音、高音とも鮮やか印象です。エージングを兼ねて
このまま音楽を聴いてみようと思っています。

改めて、このスピーカーの設計の考え方をDIY Loudspeakerというサイトで熟読して
みました。ミッドに使っているSBアコースティックスのMW-16Pを基本として、
高域にシルクドームツイーターTW29RNを加え、低域はカットせずに補強として
MW19Pを加えています。ですので設計者は2.5ウェイと呼んでいます。

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ネットワークはこんな感じです。
ミッドのMW16Pはローカットせずに伸ばしハイカットはコイルだけの1次となって
います。MW16Pをフルに生かすためにこのようなシンプルなネットワークになった
したようです。
設計者の方はScans PeakやSBアコースティックスなど多くのユニットを使って試作
されており、このSBA-761はコストパフォーマンスにすぐれた組合せと評価しています。
サイトでは製作された方の画像やコメントの投稿がありますが、SBA-761が最も多く方が
投稿をされていることから人気が高いようです。
設計の考え方を熟読し、内部配線を替えてみるとこのままでも十分に本領を発揮すると
の印象を持ちました。あえてマルチアンプにする必要性はなさそうな気がしてきました。
もう少しじっくりと聴いて結論を出そうと思っています。

2024年度になりました。昨年はSDカードプレーヤーのケーシングが終了して、今のところ
最終形になった気がしていました。ですので、電源タップやケーブルなどを見直して
行こうと思っていました。しかし、今のシステムでまだ何か改善の余地がありそうだと
感じていました。それは一昨年に製作した3ウエイスピーカーがまだ完成されていない気が
します。もっと良い音になると・・・
この正月になにげなく、いろいろなブログや頒布されている方の情報などを改めて見ている
とお気楽オーディオキット館の談話室でふと興味を持ってことがあります。
それは2ウェイの高遮断特性を持ったチャンネルデバイダーです。従来の遮断特性は
-48㏈/octくらいが急激な特性ですが、この2ウェイ版は何と-228㏈/octという遮断特性
です。この開発時の様子を読んでいると、2500Hzのクロスオーバーで-192㏈/octくらいに
なると、ウーハーからは高音部は聴こえずまたツイーターからは低音部は聴こえないという
完全分離に近い聴感だそうです。この状態で音楽を聴くと今までは雑味のような感じが
すっきりとした音になっているとの表現があります。
また2ウェイチャンネルデバイダーを使われた方は30センチウーハーと2インチホーン
ドライバーのシステムから今までにない音になったとの感想もあります。
このチャンネルデバイダーのような急激な遮断特性をもった市販品はありません。
そこで、今年はこのチャンネルデバイダーに取り組んでみようと思っています。
クリアーしなければならない課題が多くあるのでそう簡単ではなさそうです。
 1.DIV5142 高遮断特性2チャンネルデバイダーが3式必要
   1式では使うメモリーの制約から1範囲のバンドパスフィルターしかできないため
 2.DAIをどうするか(AK4137搭載のP2Dとアップサンプリングは必須か)
 3.チャンネルデバイダーにはアナログ出力があるが、使っているPCM5142より性能の
   よいDACを使いたいが、3セットも必要
 4.プリアンプは常用が2チャンネル用だが6チャンネル用に改造が必要
 5.ステレオメインアンプは2式あるが、もう1式必要
 6.上記をなるべくコンパクトに、できれば今と同じ機器数にする
   また使い勝手がよくなくてはならない

などなど課題があります。
まずは5あたりを解決してから、手持ちの遮断特性が-48㏈/octのDIV5142チャンネル
デバイダーでまずどんな音になるのを実験してみたい。
桜が咲くまでには方向性がでないだろうかと。

ほぼ同じ構成のDACが2台できましたので音質の比較をしてみました。
比較したDACは次の通りです。

1.AK4499システム
2.R-2Rシステム
3。DSDシステム
このうち2と3は基板入れ替えで行いました。

DACはやなさんのAK4499DM(デュアルモノラル)とR-2RおよびDSD原理基板です。
2台のDAI部分がほぼ同じ、電源がトロイダルトランス+TPS7A4700定電圧基板で各
必要入力にすべて独立で供給しています。
違いはDAC部分とIVトランスのメーカー違いです。
これを図で示すと下記のようです。

SDプレーヤーシステムズ図
こんな感じです。赤字が異なる部分です。2台とも基板はやなさん頒布品です。
SDカードプレーヤーは中華製で2台とも同じ仕様です。ただし合板に組み立てたものと
シャーシに入れたものの違いはあります。

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AK4499DMです。DAIのマイコン部分が独立基板になっています。

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中央の赤い基板の取り換えでR-2R、あるいはDSD原理基板になります。

2つのアルバムを聴いてみました。
Bewitched
エディ・ヒギンストリオでピアノを中心としています。

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ニッキ・パロットさんのザ・ルック・オブ・ラブです。
ボーカルと演奏に入っているビブラフォーンの音を中心に聴いてみました。

SDカードプレーヤーは1つのリモコンで2台が操作でき、DACの出力音量はAK4499DM
がデジタルボリュームがついているのでプリアンプの入力を切り換えても音楽が連続して
同じ音量で流れます。ですのでかなり厳密に評価できたと思っています。

結果ですが、ピアノのクリアーさ、ビブラフォーンの消え入るような音色、ボーカルの声
などすべての点で・・・・聞き分けられないくらい同じです。
わずかにDSD原理基板を使ったときに演奏がほんの少しノイズっぽい気がしました。

今回をまとめると
1.最新のデルタ・シグマ型DAC、マルチピットDAC、DSD式の差が分からなかった。
  同じ音源でよくできたDACはほとんど同じ音なのでしょうか。考えてみれば
  DAC変換方式で音楽が異なって聴こえることがおかしいかもしれません。
2.AK4137はもしかするとWAVからDSD変換にはわずかにノイズが乗ることがある
  のかも。この辺はまだ解明すべき点です。チップの能力か電源などの他の要素かは
  不明ですが。ただし瞬時切り替えでなければ分からないレベルです。
3.IVトランスはルンダール品とクリスタルオーディオ品(閉店)には差が分からな
  かった。
4.OCXOクロックの効果に期待したが、分からなかった。

2台とも音質向上に寄与しているのは、できる限り独立した高容量トランス、SIC整流
ダイオード、ローノイズ定電圧基板であったこと、やなさん推薦の部品を使ったこと
などと考えています。メーカー品と比べてもあまり劣らない部品ではないでしょうか。
今までいろいろとDACを作ってきましたが、その都度プラシーボなどが入り公平な評価が
できにくかったと。
3方式のDACは当面変更しなくてよさそうというのが今回の結論です。

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